羊の家

迷えるヒツジとクマの家づくり 30代夫婦が建築家と工務店と三者四脚で走る備忘録

【サイディング】外壁物語①【ジョリパッド】

ハムさんの会社の先輩がたが我が家に来たがっているようです。
焼肉しようぜ!」と。
 
勘弁してつかぁさい(泣)。
 
まだダイニングであれば百万歩譲っていいとして、人数の関係上ハムさんは和室に通そうと考えているようです。
襖が!襖がぁ!油が飛ぶー!
 
鬼嫁と呼ばれようとも全力でお断りしたいであります。
ていうかこういう悪ノリほんとに嫌いです…。多分本気ではないと思うのですが。
 
 


 
 
さて今まで外壁についてあまり詳しく書いてきませんでした。
防犯面を考えてということも勿論ありますが、一番の理由は最大の未練が残る仕様だからです。  
外壁材=減額調整の最終項目で、どうすれば満足度を下げずに減額できるか悩み、そしてその結果に納得がいかず家づくりを通して最も苦しんだ箇所だと言えます。
 
さらっと結果だけ減額調整シリーズには記述していますが、決定までにも二転三転ありました。
リアルタイムでブログにするとめくるめく愚痴ワールドになりそうだったので今まで避けてきたのです。

straysheep.hatenadiary.jp

現在はそれらひっくるめて我が家なのだと受け入れていますので、そろそろ書こうと思います。

時期は2016年の夏にさかのぼります。
 
 

当初の案 -減築

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玄関及び窓等省略。また正面図だと屋根の雰囲気がうまく伝わらなかったので地面から見上げる形にしています。

①の部分は玄関で一階のみ凸っています。
この①の外壁をレッドシダー②はジョリパッド左官仕上げ、というのが元々のS先生の提案でした。
 
S先生はどちらかというと和モダンなデザインが得意ですので、レッドシダーの縦貼り仕様になっていました。
これには異存はありませんが、建材に意義ありです。
 
自然素材を使用する最大の魅力は、経年の変化が劣化ではなく味になるという点だと思います。
しかし私たちは、本物の木材を使用するのには積極的になれませんでした。
 
あくまでも私たちの考えですが、こと外壁に関しては塗装が剥げていったり木材が白銀化していくのを美しいとは思えなかったのです。
塗装し直せばまた美しくなる、というのは大変魅力的でしたが。
 
で、何に変更したかというとサイディング(16mm)です。
具体的にはキャスティングウッドという木調のサイディングです。
これは木のように見せる為ではなく、むしろ本物の木ではないのが丸わかりのタイプを選びました。
かと言って安っぽくも無く、アクセントとしては最適だと思いました。

色はカーボンブラック一択です。

 
 

サイディング縦貼りということ

このカテ(設計事務所)だと「えっサイディング?!」と思う方もおられるかも。
 
サイディングを良しとしない人の理由としては、偽物っぽい、質感が軽い、シーリングの目地が許せない、あたりでしょうか。
これも人それぞれで、特に目地は気にならない人には全く見えてないらしいのです。
事実ハムさんも営業のWさんも目地は気にならないタイプ。なんだったらハムさんはジョリパッドよりサイディングの方が好きです。

ちなみに私は目地が気になるタイプです。
 
 
サイディングは通常は横貼りで、面と面の境界に縦方向のシーリングの目地が入ります。
入隅出隅には別途専用部材が必要なので、そこにも目地が入ります。

上方に繋げる分は嚙合わせることができるので、シーリングは不要です。
外壁の一面に対し大体2,3本プラス隅の目地が出現します。
 
それに対して縦貼りはその逆。
横方向に繋げていく場合かみ合わせられるのでシーリングは不要。
上方に繋げる場合は横方向のシーリングが入ります。

我が家の場合は一階のみの使用で上方に繋げなくてよいのでシーリングは隅部分のみの最低限で済むのです。
これなら許容範囲です。
 
 

第二の案 -減築

しかし、減築により建物の形が変わりました。

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②は正面方向にオーバーハングになっており、凹み部分の③も色分けすることを提案されました。
 
できればシンプルにしたいので②③は同素材にしたかったですし、私は上下ツートンはあまり好まないので正直少し躊躇しました。
しかしせっかくの凹を生かさないのも惜しいと思い別の素材を探すことにしたのです。

けれど①はキャスティングウッド、②はジョリパッド、③は一体何にするのが正解なの?!と相当悩んでいました。
 
 
この頃減額調整により②はジョリパッド左官仕上げからリシン吹付に変更になりました。
通常の弾性リシンでは耐久性に不安があり、セラミソフトリシンなどの高耐久低汚染タイプなど数種類×仕上げ方法数種類を見積もってもらうことにしました。
 
現場から外壁材の決定をだいぶせっつかれていて、早く見積もりを出してもらいたかったのですが、数が多かったこともあり数週間かかりました。
 
そしてそれだけ時間をかけたにも関わらず、予算からは大幅のオーバーで最早リシン吹付すら諦めなければいけない状況になっていました。
 
 

FUGEとの出会い

絶望&絶望。
リシン吹付すらできないとなってもう泣きそうな私です。
 
残された道はサイディングのみです。
中でもFUGEに望みを賭けていました。
 
FUGEは最近でこそばんばんCMも流すようになりましたが、まだ当時はほとんど施主ブログなどでは情報はありませんでした。

簡単に言えば

「目地目立たないよー」
「超高耐候塗料だよー」
「シーリング高性能だよー」
「メンテナンスコスト抑えられるよー」
「保障期間長いよー」

というスーパーサイディングであります。

www.nichiha.co.jp

現行の上位互換…というよりは、今後これが標準になっていくのではないかと思います。
 
私たちはすぐさま大阪のニチハショールームに飛びました。
 
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イメージ的にはこんな感じになります。
下左がマイスターウッド、下右がキャスティングウッド。

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ここで実際に見て木調サイディングはマイスターウッドに変更。
キャスティングウッドの樹脂感よりマイスターウッドのマット感を選びました。
 
FUGEは縦貼りできないので、木調部分は通常サイディングのままです。
FUGEの木調サイディングはあまり好みじゃなかったので無問題。
 
 
FUGEのサンプルです。
私たちが②部分に選んだのは、左のルボンです。
右は上の画像と同じプリレート。
ルボンがいかにシンプルかが分かると思います。

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実際のサイディングに触れてみて認識を改めたことがあります。
 
サイディングはなんとなくプラスチックのようなイメージがありました。(そんなわけないのですが)
でも質感は完全に焼き物のそれで、陶器なんですね。
窯業サイディングなんだから当たり前ですよね。
質感はとても良いと思いました。
パターンの選び方さえ間違わなければ、十分戦えます。(何と?)
 
私はすっかりFUGEが好きになっており、好みのパターンは見つかったし、リシンよりメンテナンスも楽だし、むしろFUGEになって良かったんじゃないかとさえ思っていました。
元々サイディング好きなハムさんも大満足です。
 
 
そして問題は見積もりの額でしたが、ばっちり予算内!…とまではいきませんでしたが、なんとかなる数字におさまりました。

ただ通常のサイディングからFUGEへの変更でも数十万かかります。
ましてやメーターモジュールということもあり(FUGEは通常尺モジュールのみ対応)割高なはずです。
 
それでもリシン吹付の方が高かったことは、今でも不思議に思っています。
リシンの見積もりが出た時、もう少し余裕があればもっと詳細に突っ込めたはずで結果は違っていたかもしれません。
とにかく早く決めないと、と焦りがあったと思います。
 
 
( ・(∀)・)「わーいFUGEにけってーい」
@ ・ ∀・) 「わーいFUGEわーいFUGE」
 
 
ともかく二人とも納得のいく結論となり、あとは施工を待つばかり、となりました。
 
 
 
 
しかし翌日Wさんからの電話で、私たちは再び絶望のどん底に突き落とされるのです。
 
 
 
 
 
今日はここまで。
 
 
 
 
 
 
 
 
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@ ´ エ`)次回「Wさんに殺意がわいた日」