羊の家

迷えるヒツジとクマの家づくり 30代夫婦が建築家と工務店と三者四脚で走る備忘録

耐震のお勉強

世間はGWですね。
ご多分に漏れずうちのハムさんも十連休です。
 
と言っても二日前からハムさんは熊本の方に帰っておりまして。
私は念のため自宅待機を命じられましたので、月曜は出勤がてらハムさんを駅まで送って行きました。
 
ええ私は暦通りですが何か。  
 
 
 
さて本日は木造住宅の耐震について。
と言っても耐震は奥が深くて調べ出すときりがないのでざっくりとです。でも長いです。

 
要望書には書いていなかったものの、耐震等級に関しては3を目指して欲しいと工務店さんに伝えていました。
「目指す」というのは、『もし3にすることによってどうしても好ましくない場所に壁や柱ができてしまうことになった場合は2も検討する』、という意味です。

ただし、2以上は絶対条件だとも伝えていました。
というのは、等級1は壁量の規定を満たせばいいのですが、耐震等級2からは壁量だけでなく、床や基礎など計算項目も多数必要だということを知ったからです。

そしてあくまでも希望は3であり、始めから2で良いという意味では決してありません。
ここ微妙なところです。実際うまく伝わってませんでした。

一応今の設計では、工務店計算では等級3はとれることになっています。
 
 

耐震等級とは

耐震等級1:数百年に一度発生する地震(東京では震度6強から震度7程度)の地震力に対して倒壊、崩壊せず、数十年に一度発生する地震(東京では震度5強程度)の地震力に対して損傷しない(建築基準法(法律)と同程度の建物)
耐震等級2:等級1で想定する1.25倍の地震力に耐えられる
耐震等級3:等級1で想定する1.5倍の地震力に耐えられる
 

地震力ってなんやねん

地震力とは地震の際に建物に働く力(加速度)のことです。
横に揺らす力の影響=水平力による変形に対抗する力がすなわち耐震力ということです。
そして地震力は1,2階各々に働くので、別々に計算が必要です。
また建物荷重に比例するものでもあります。
 

何に対しての1.○倍ですねん

耐震等級1は、地震力を建物荷重の20%とした時、構造躯体が損傷しないということが求められます。
等級2は1.25倍なので25%、等級3は1.5倍ですから30%ということです。

ざっくり言うと地震力は建物の総重量の2割がかかるとされています。重い建物ほど強い力がかかることになります。
関東大震災で3割ですがそのレベルの地震は稀なので1割に設定され、後に2割に引き上げられたという経緯があります。
等級3だと建物荷重の3割の力がかかっても倒壊しない、ということですね。
 

略算法と精算法

一部の工務店やHMを除いては、床倍率検討計算、柱脚柱頭金物の算定計算、基礎や横架材の断面計算といった構造計算(精算法)まではしないと思います。
2階建ての木造住宅にはそもそも構造計算の義務は無いからです。
それでも壁量と配置バランスの簡易計算(略算法)はしているはずなので、強化されているのは確かです。  

とりあえず分かりやすく壁量だけで言うと、等級2は等級1の1.25倍、等級3は等級1の1.5倍以上の壁量が必要と定められています。
耐力壁には種類がありますが、省略。
 
でもあくまでも簡易計算なので、精算法とはギャップが出てくると言われています。
構造計算は設計の最後になるので、計算の結果間取りレベルで変えないと3はとれないことが分かったら、その時初めて2を検討します。
 
ここであくまでも3にこだわるか、2で十分かと思うのは個人の自由、というか土地の地震危険度によって考えればいいと思います。
 

 
 
今まで耐震等級の認定を受ける目的は、長期優良住宅の申請用か保険の割引や住宅ローン減税の為だと思っていました。
なので、申請する目的が特に無ければ実際に認定は受けなくても(お金もかかりますし)、工務店の計算上等級3が取れていれば十分だと考えていたんです。
ハムさんに「認定とった方がいいんじゃない?」と言われても「大丈夫でしょー」って流してました。
 
そこに今回の地震ですよ。
 
熊本の義父には「ツーバイフォーにしろ」などと言われてますが、工法まで変えるのは今からは正直無理です。
せめてきちんと認定をとれば少しは安心してもらえるのではないでしょうか。
 
それにうちは家の形に凹凸があることと、大屋根と下屋で屋根材が違うので簡易計算では対応しきれないのではないか、と思ったのも心変わりの理由です。
ハムさんにすみませんすみませんと平謝りです。

 
 

最後に大事なことを。
 

耐震等級が高い=安全、ではないということ

今回は建物の耐震についてまとめましたが、勿論建物だけ強くても限界があります。
活断層による地震が起きて地層がずれたりした場合は、真上の建物はちょっと無事では済みませんよね。
地盤が弱くて揺れが増幅されれば、想定以上のダメージも受けます。
 
活断層の直上に家は建てない!
できるだけ強い地盤の土地を選ぶ!
弱い土地はしっかり地盤を補強する!
 
です。(えっ分かってるって?)
 
地盤を調べるのはこちらのサイトが分かりやすかったです。

supportmap.jp
www.asahi.com
 
うちの予定地はやや揺れにくい、と言ったところです。
 
 
家の内部で言えば

家具は作りつけを増やす。
重いものを高い所に置かない。
収納扉には耐震ラッチをつける、または引き戸にする。
とかかな?
 
 
 
 
 
私なりに調べてみましたが、もし解釈の間違いなどがありましたらご指摘くださると幸いです。
 
   
今日は以上です。

 
 
 
 
 
 
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@ ´ エ`)ふー真面目な記事疲れました